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ギターのボディに、水面の渦がそのまま張り付いたような二つとして同じもののない大理石模様を。それを可能にするのが「マーブリング塗装」、いわゆる「スワール・フィニッシュ」です。あのIbanez JEMの派手なスワール塗装も、この技法から生まれています。
この記事では、専用のマーブリング塗料「マジックマーブル(Magic Marble)」を使った水転写の方法を、必要な道具・手順・コツ・安全対策とあわせて解説します。スプレーを水面に吹く方法よりも、色をコントロールしやすく、きれいな渦模様が作りやすいのが特長です。
「マジックマーブル」って何?
マジックマーブル(Marabu Magic Marble)は、ドイツ・マラブー社の水面に浮かべて模様を作るための専用塗料。とろみをつけた特殊な水などは不要で、普通の水に数滴垂らすだけで、塗料が水面に薄く広がります。そこに模様を作って対象物を沈めれば、模様がそのまま転写される——という仕組みです。
- マジックマーブル(Magic Marble):溶剤系。発色が鮮やかで定番。換気は必須
- イージーマーブル(Easy Marble):同じマラブー社の姉妹品。より扱いやすいタイプ。初挑戦ならこちらも候補
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用意するもの
- 塗装するギターボディ:ハードウェアをすべて外した状態で
- マジックマーブル(複数色):色を混ぜすぎず、2〜3色から始めるのがきれい
- 下地用のスプレー塗料:白やネオンカラー(ピンク・オレンジ等)をベースにすると、マーブル模様が一気に映える
- クリアスプレー:仕上げの保護に必須
- ボディの2倍以上の大きさの容器:深めの衣装ケースなど。小さいと模様が寄ってしまう
- 水(常温〜ややぬるめが広がりやすい)
- 竹串・つまようじ(模様づくり用)
- 【安全装備】防毒マスク・ゴム手袋・保護メガネ
マーブリング(スワール)塗装の手順
STEP1 下地を整える(ここが仕上がりを左右)
ボディの古い塗装を剥がすか足付け研磨し、下地塗装+ベースカラーを塗って乾かします。ベースを白やネオンカラーなど明るい色にしておくと、上に乗るマーブル模様の発色が段違いに良くなります。ここを丁寧にやるほど完成度が上がります。
STEP2 水面に塗料を垂らす
容器にたっぷり水を張り、マジックマーブルを水面に数滴ずつ垂らします。塗料が薄い膜のように広がっていくので、続けて別の色を重ねます。色を入れすぎると濁るので、2〜3色でシンプルに。
STEP3 棒で渦模様を描く

竹串で水面を「S字」や「円」を描くようにゆっくりなぞり、塊になった塗料を崩して渦模様を作ります。これがスワール(渦巻き)の見せ場。かき混ぜすぎると濁るので、ほどほどが肝心です。
STEP4 ボディをゆっくり沈める
模様ができたら、ボディを斜めに、ゆっくりと水面の膜へ差し入れて完全に沈めます。急ぐと模様が崩れるので、落ち着いて。水面の塗料膜がボディ表面に転写されます。
STEP5 水面の余分な塗料を除けてから引き上げる
ここが最重要ポイント。引き上げる前に、水面に残った塗料を紙や棒で端に寄せて取り除きます。これをしないと、引き上げるときに余分な塗料が二重に付いて模様が台無しに。水面をきれいにしてから、ボディをそっと引き上げましょう。
STEP6 乾燥&クリアで保護
しっかり乾燥させたら、クリアスプレーを数回に分けて重ね吹き。マーブル模様の表面は繊細なので、クリアでコーティングして初めて実用に耐えます。乾いたらハードウェアを戻して完成です。
▶ 下地処理や工具の考え方はこちらも参考に:HOSCOギターキットで自作ギターに挑戦
きれいに仕上げるコツ
- 容器はボディの2倍以上の大きさを:狭いと塗料が寄って模様が潰れる
- 色は欲張らない:2〜3色が一番きれい。多色は濁りの原因
- ベースは明るい色で:ネオンや白の下地が発色を引き立てる
- 手早く、でも沈めるのはゆっくり:塗料膜は乾き始めるので模様づくりは素早く、沈める動作は丁寧に
- 引き上げ前に水面を掃除:これだけで成功率が段違い
【重要】安全のための注意点
- 必ず屋外か十分に換気した場所で:溶剤系塗料の蒸気は有害。防毒マスクを着用し、密閉空間では作業しない
- 火気厳禁:引火性の塗料・溶剤の近くで火を使わない
- 塗料の処理に注意:使い終わった水に浮いた塗料カスはすくい取り、新聞紙などに吸わせて自治体のルールで廃棄。排水口に流さない
- 手袋・保護メガネを着用
- まずは端材や安いボディで練習を:一発勝負なので、いきなり大事なギターは避けるのが賢明
マーブリングは結果が読めない・やり直しがきかないのが面白さでもあり、難しさでもあります。動画などで実際の水面の動きを見てイメージをつかんでから挑戦すると、失敗が減ります。
「狙った模様を、失敗なく」なら、別の方法も
スワール塗装のDIYは楽しい反面、「思った色にならなかった」「一点ものだけに失敗が怖い」という声も多い技法です。大切な一本や、狙ったデザインを確実に形にしたい場合は、無理をしないのも一つの選択です。
私たちJUNK GUITAR ARTは、高品質フィルムのラッピングで、マーブル模様はもちろん、写真やAIアートまで、狙い通りのデザインを失敗なくギターにまとわせることができます。溶剤の匂いも、後片付けも、一発勝負のプレッシャーもありません。「マーブル柄のギターが欲しいけど、DIYは自信がない」という方は、ぜひご相談ください。
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まとめ|水面が生む、世界に一つの模様

マジックマーブルを使ったマーブリング(スワール)塗装は、水面の偶然が生み出す唯一無二の模様を、ギターにまとわせる魅力的なアート技法です。下地→水面に塗料→渦づくり→沈める→水面を掃除→引き上げ→クリアという流れを押さえれば、DIYでも挑戦できます。安全対策をしっかり行い、まずは練習から。あなただけの”揺らめく一本”を作ってみてください。
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※本記事は一般的な技法の紹介です。塗料は必ず各製品の使用上の注意・警告表示に従ってご使用ください。作業は自己責任で、安全に十分配慮して行ってください。

