ハードオフのジャンクコーナーで、数千円で売られている傷だらけのギター。「これ、直せば使えるんじゃない?」と思ったことはありませんか。実際、ちょっとした知識と道具があれば、眠っていたジャンクギターは驚くほど蘇ります。
この記事では、ハードオフなどで手に入れたジャンクギターを再生する全手順を、初心者にも分かるように順を追って解説します。買う前のチェックポイントから、清掃・調整・仕上げまで。読み終わる頃には、あなたも「一本やってみようかな」と思えるはずです。
そもそも「ジャンクギター」とは?
「ジャンク」とは、動作保証がない・状態に難あり、として安く売られている中古品のこと。ギターの場合、弦が切れている、汚れている、電装が不調、といった理由で数百円〜数千円の値札が付いていることも珍しくありません。
ポイントは、「難あり」の中身はピンからキリまでだということ。ただ汚れているだけの掘り出し物もあれば、直すのが難しい致命傷を抱えたものもあります。だからこそ、買う前の見極めが最重要です。
【重要】買う前にチェックすべき5つのポイント

再生できるジャンクか、それとも手を出してはいけないジャンクか。店頭で必ず確認したいのが次の5点です。
① ネックの反り(最重要・致命傷になりうる)
ヘッド側から指板を目線で覗き込み、ネックがまっすぐか確認します。ゆるやかな「順反り」は調整で直せますが、ねじれ(波打ち)や強い「逆反り」は素人には直せないことが多いため要注意。ここが一番の見極めどころです。
② トラスロッドが回るか
ネック内部の反りを調整する「トラスロッド」が、すでに限界まで回りきっていると調整の余地がありません。可能なら店員さんに確認しましょう。
③ フレットの減り・浮き
フレットが極端に減っていたり、浮いていたりすると、打ち直し(要専門技術)が必要になることも。軽い錆程度なら磨けば十分使えます。
④ ボディの割れ・ネックとの接合
表面の小傷は味のうち。ただしネックの付け根の割れや、深い構造的なひびは難易度が高いので、初めての一本では避けるのが無難です。
⑤ 電装系(エレキの場合)
ノイズやガリ(ボリュームを回した時のガサガサ音)は、接点復活剤で改善できることが多いので、そこまで恐れなくてOK。断線していても配線し直せば直せます。
ジャンクギター再生の全手順
気に入った一本を手に入れたら、いよいよ再生スタート。焦らず、順番にいきましょう。
STEP1 分解前に写真をたくさん撮る
いきなり分解を始める前に、スマホで各パーツの状態や配線を大量に撮影しておきます。「元に戻せなくなった…」を防ぐ、地味だけど一番大事な保険です。
STEP2 弦を外して清掃する

古い弦をすべて外します(清掃のため短時間なら全部外してOK)。指板やボディにたまった汚れを、クロスで丁寧に拭き取りましょう。
- ローズウッド/エボニー指板:レモンオイルを少量なじませると乾燥を防げます
- メイプル指板(塗装あり):オイルは不要。乾拭きでOK
- 頑固な汚れはクロスに少量の水や専用クリーナーを含ませて
STEP3 金属パーツの錆を落とす
フレット、ペグ、ブリッジなどの金属パーツは、錆取りクロスや専用ポリッシュで磨くと見違えます。フレットはマスキングして指板を保護しながら磨くと安心です。
STEP4 ネックの反りを調整する
トラスロッドを六角レンチで調整します。順反りなら時計回りに締める/逆反りなら反時計回りに緩めるのが基本。ただし一度に回すのは1/4回転まで。少し回して様子を見る、を繰り返します。無理に力を入れるのは厳禁です。
STEP5 電装をチェックする(エレキ)
ボリュームやトーンにガリがある場合は、ポットの隙間に接点復活剤を少量吹き、何度か回してなじませます。音が出ない時は、ジャックや配線のハンダ外れを疑いましょう。
STEP6 新しい弦を張り、調整する
新品の弦を張り、チューナーで調律します。弦高(弦とフレットの隙間)が高すぎて弾きにくい場合はブリッジで調整。エレキならオクターブチューニング(12フレットの音程合わせ)まで行うと、ぐっと本格的になります。
▶ 関連記事:初心者のギター弦交換|最低限そろえたい道具(※準備中)
STEP7 全体を磨いて仕上げる
最後にボディをポリッシュで磨き上げれば完成。手をかけた一本が音を鳴らした瞬間の達成感は、ジャンク再生ならではの醍醐味です。
そろえておきたい道具リスト
- ニッパー(弦切り用)
- ストリングワインダー(弦巻き)
- 六角レンチ/ドライバーセット
- クロス・ギター用ポリッシュ
- レモンオイル(指板用)
- 錆取りクロス
- 接点復活剤(エレキの電装用)
- チューナー
※おすすめの具体的な商品は、別記事で詳しく紹介予定です(※準備中)。
手に負えないジャンクは、別の道もある
チェックの結果、ネックのねじれなど再生が難しい個体だった場合や、直してみたけれど演奏用には厳しかった場合。そんなギターにも、じつは活かし方があります。
それが、アート作品として生まれ変わらせるという選択肢です。私たちJUNK GUITAR ARTは、まさに「弾けなくなったギター」に高品質フィルムでデザインをラッピングし、世界に一本だけのアートピースへと再生させています。音を失ったギターに、もう一度”主役”の場所を与える。それも立派な再生のかたちです。
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まとめ:数千円のジャンクが、愛着の一本に

ジャンクギターの再生は、①買う前の見極め → ②清掃 → ③錆落とし → ④ネック調整 → ⑤電装チェック → ⑥弦張り・調整 → ⑦仕上げという流れで進めます。ネックの状態さえ良ければ、初心者でも十分に楽しめる作業です。
手をかけた分だけ愛着が湧くのが、ジャンク再生の魅力。まずはハードオフのジャンクコーナーを、ちょっと真剣に覗いてみてください。あなたの「相棒」になる一本が、待っているかもしれません。

