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ロック史に残るアートギターの物語をたどるシリーズ「伝説のアートギター列伝」。第1弾のクラプトン「The Fool」と「CRASH」に続く第2弾は、おそらく世界で最も有名な”燃やされたギター”——ジミ・ヘンドリックスの「モンタレー・ストラト」です。
自らの手でペイントされ、たった一晩のステージのために生まれ、そして炎に包まれた一本。なぜジミは、愛するギターを燃やしたのでしょうか。
1967年6月18日、モンタレー・ポップ・フェスティバル
1967年6月18日の夜、カリフォルニア州モンタレー。当時アメリカではまだ無名に近かったジミ・ヘンドリックスは、この夜のステージで母国アメリカへの鮮烈な”帰還”を果たします。ポール・マッカートニーの推薦で出演が決まったこの舞台は、ジミにとって絶対に落とせない勝負の夜でした。
そして伝説は、セット最後の曲——トロッグスのカバー「Wild Thing」で起こります。
自らの手で描いた、一夜限りのキャンバス
この夜のために用意されたのは、1965年製フェンダー・ストラトキャスター(フィエスタレッド)。ジミはこの大舞台を前に、ギターを自らキャンバスに変えました。使ったのは、なんとネイルポリッシュ(マニキュア)とマーカー。白と赤のボディに、サイケデリックな花柄模様を手描きしたのです。
プロのアーティストに依頼したクラプトンの「The Fool」とは対照的に、モンタレー・ストラトはミュージシャン自身の手による、いわば”DIYアートギター”の元祖。ラフで、パーソナルで、その夜のジミの高揚がそのまま塗り込められたような一本でした。
「愛するものを、捧げる」——炎の儀式
「Wild Thing」の最後、フィードバックの渦の中でジミはストラトをステージに横たえ、ライターオイルを注ぎます。そしてギターに別れのキスをして、マッチを擦った——燃え上がる炎の中、ギターは叩きつけられ、砕かれ、その破片は観客席へ投げ込まれました。
後にジミはこの行為をこう説明しています。「愛するものを犠牲にして、観客に捧げたんだ」。ショックを狙った破壊ではなく、音楽の力への献身と降伏の儀式——だからこそ彼は、燃やす前にわざわざ自分の手でギターを美しく飾ったのかもしれません。捧げものは、美しくなければならなかったのです。
灰にならなかった伝説
- 破片は博物館へ:焼け残った断片の一つは、シアトルの音楽博物館MoPOP(Museum of Pop Culture)に収蔵されています
- 映像は永遠に:D.A.ペネベイカー監督のドキュメンタリー『Monterey Pop』が炎の瞬間を記録し、ロック史上最も有名な映像の一つになりました
- フェンダーが再現:あの手描き模様を再現した「Monterey Stratocaster」のレプリカモデルが後年複数リリースされ、今も人気を集めています
ギター本体は失われたのに、その存在感はむしろ増し続けている——「物としては消えて、物語として永遠になった」ギターは、ロック史でもこの一本くらいかもしれません。
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The Foolとモンタレー・ストラト|同じ1967年、正反対の運命

| The Fool | モンタレー・ストラト | |
|---|---|---|
| ペイント | プロのアート集団 | ジミ本人(マニキュア+マーカー) |
| 生きた期間 | 約2年弾き続けられた | 一夜で燃やされた |
| 現在 | 約300万ドルで落札・現存 | 破片が博物館に。本体は伝説に |
| 共通点 | 1967年、ギターがアートになった | |
残ることで伝説になったギターと、消えることで伝説になったギター。1967年という同じ年に生まれた対照的な2つの物語は、「ギターの価値は、まとった物語で決まる」ことを教えてくれます。
ジミがくれたヒント:ギターは自分で飾っていい
モンタレー・ストラトが教えてくれるのは、意外とシンプルなことです。ギターを飾るのに、プロである必要はない。マニキュアとマーカーで描かれた即興のペイントが、世界で最も有名なアートギターになったのですから。
私たちJUNK GUITAR ARTは、そんな「自分だけの一本」への憧れを、現代の技術で形にしています。手描きの勇気が出なくても大丈夫。あなたのデザインや好きなアートを高品質フィルムでラッピングすれば、失敗なしで世界に一本のギターが完成します。もちろん、ジミのようにあなた自身のデザインを持ち込むのも大歓迎です。
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まとめ|次回予告
自らの手でペイントされ、愛の証として燃やされたモンタレー・ストラト。ギターがアートになり、アートが儀式になった1967年の一夜は、今もロックの記憶の中で燃え続けています。
シリーズ「伝説のアートギター列伝」、次回は——ジャンクパーツから生まれた最強のDIYギター、エディ・ヴァン・ヘイレンの「フランケンシュトラット」を予定しています。お楽しみに。
- ▶ 第1弾:クラプトンの伝説のアートギター「The Fool」と「CRASH」
- ▶ 関連:ギターのおしゃれな飾り方
参考:Guitar World “What happened to Jimi Hendrix’s Monterey Stratocaster?”、MoPOP(Museum of Pop Culture)収蔵記録、MusicRadar、The Official Jimi Hendrix Site(2026年7月時点の情報に基づく)

